吉村知事が隠匿する医療放棄の現実

大石あきこです。
本日、4月30日に読売新聞が以下を報じました。

【独自】「高齢者は入院の優先順位下げる」大阪府幹部が保健所にメール…府は撤回し謝罪
大阪府で新型コロナウイルス感染者の入院調整を行う部局の医療系技術職トップが、各保健所に対し「府の方針として、高齢者は入院の優先順位を下げざるを得ない」とするメールを送信していたことがわかった。送信日は19日。府健康医療部は「府の方針とは全く異なる」としており、29日に各保健所に内容の撤回と、謝罪する旨を連絡した…

【独自】「高齢者は入院の優先順位下げる」大阪府幹部が保健所にメール…府は撤回し謝罪
【読売新聞】 大阪府で新型コロナウイルス感染者の入院調整を行う部局の医療系技術職トップが、各保健所に対し「府の方針として、高齢者は入院の優先順位を下げざるを得ない」とするメールを送信していたことがわかった。送信日は19日。府健康医療


このことについて吉村知事と医療部長が言い訳をしていますが、これは高齢者への医療放棄の隠匿であり、許してはいけません。以下、なぜ「隠匿」と言えるのか、事実を整理しました。

■4/30読売新聞が報じた4/19大阪府医療監のメール

①「当面の方針として、少ない病床を有効に利用するためにも年齢が高い方については入院の優先順位を下げざるを得ない」

②心停止などの際に蘇生(そせい)措置拒否(DNAR)の意思を示す高齢者施設の入所者については「看取りも含めて対応をご検討いただきたい」

 →18保健所に府の方針として送信され、実際に保健所が高齢者への医療を放棄した(下記)。保健所内部から「さすがにひどい」と読売にリークとなったのだろう。

■4/30府がメールの撤回を表明

エラー - NHK

・藤井睦子 部長「府の方針と全く異なり、高齢を理由に入院の優先順位を下げることは一切ない」

・吉村発言

「一律で年齢で優先順位で判断するということは大阪府の方針でないし、それもやっていない。現に、あのメール以降も、高齢者の入院率は高くなっている。そこは事実と違う。本人も、誤解を与えて申し訳ないと撤回のメールもしているという状況。

趣旨としたら、高齢者施設で延命治療を望まない方については、看取りも含めて判断をお願いしたいということ。

そういう議論はある、元々延命治療を望まないという判断はある。高齢者施設の対応を強化してもらいたいという趣旨で、あのメールを送ったという報告を受けている。」

■しかし、すでに、介護現場の実態は、医療監のメールの通り。

・80歳以上の高齢者、認知症の高齢者の感染者は、医療側から受け入れを拒否されていることが実際多い。そのため、保健所も最初から「入院調整」しない。1-2月ごろの第3派では「入院調整中」という名目で施設内療養とすることが多かったが、今は最初から「施設内療養」としている。

(門真の有料老人ホーム コンフォート門真の事例)

ここは施設が経過を公開している。

ハートケア | お知らせ

4月11日に最初の感染が分かり集中検査をしたところ、入居者 36 名、職員 19 名 の合計 55 名のクラスターとなった。

保健所の指示により「入居者は各自の個室で、職員は自宅において療養中」となっている。

高齢者というより、施設入居者ということで入院の優先順位は低くされているのは明らか。

その中で、入院先が決まらず施設で療養中であった入居者1名が、4月21日(水)早朝に様態が急変し、救急搬送先で亡くなられました。

・4/30NHK報道も、その実態を報じている

エラー - NHK

大阪 新型コロナ 高齢者施設入所者重症化で入院できず死亡も

「高齢者施設の入所者が感染しても入院先が見つからず、施設内でそのまま待機するよう求められるケースが相次いでいます」「施設では治療する武器がない。目の前で亡くなっていくのを見るしかないのは本当にくやしい。空きベッドをなんとか確保して適切な医療が受けられるところにうつしてほしい」

・医療監のメール内容は、現場の実態そのものであり、府は「府の方針ではない」と釈明するが、実態が「府の方針」そのもの。さらに優先順位を下げろ、高齢者は施設で看取れというのは医療放棄。

・介護施設側は、2月から訴えてきたが無視。

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■吉村発言(DNARについて)

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